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なるほどサイエンス(「時」を伝える紙の偉大さ)

「時」を伝える紙の偉大さ

 
先日、愛媛県の生家を訪れました。江戸末期に建てられたこの空き家には、子どものころに読んだ本や、描いた絵などが雑然と「収蔵」されています。

写真もあります。18歳のときの曽祖母の写真は、110年以上前のもの。ここでは世紀を超えた「時」の流れにひたれます。

時をとどめてくれているのが、紙です。古代中国で発明され、2千年を超す歴史をもつ紙は、記録媒体として、実はいまも頂点に君臨しています。

デジタルデータの記録に使われる光ディスクや磁気テープの寿命は、数十年程度。それが紙なら100年はおろか1千年以上もつことが実証ずみです。
東京・王子の「紙の博物館」。学芸員の平野祐子さんは「紙は安く、大量に作れます。しかも折ったり、切ったり、貼ったりできて、リサイクルもしやすい」と、そのさまざまな長所を説明してくれました。紙は木の繊維と水だけで作れます。木の繊維を水の中に浮かせて簀す などですくと、繊維同士が水素結合によってくっつき、紙になります。逆に紙を水につけると、この結合が切れて繊維がばらばらの状態に戻るので、簡単にリサイクルできるわけです。

紙のリサイクルは、日本では古来「すき返し」と呼ばれ、最初の記録は881年にさかのぼるそうです。いま、製紙原料に占める古紙の割合は64.1%(2017年)に達しています。歴史も文化も記録をきちんと残さないと、後世に伝わりません。少なくともパソコンに詰め放しは、やめた方がよさそうです。

朝日新聞編集委員 上田 俊英



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